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はじめに:注目集まるミドルレンジGPU RTX 5060 Ti
2025年春のGPU市場では、NVIDIAの新型ミドルレンジGPU「GeForce RTX 5060 Ti」が注目を集めています。
MSIやGigabyteといった主要メーカーからの製品登録情報やベンチマーク結果のリークにより、その性能や仕様が徐々に明らかになってきました。
本記事では、これらのリーク情報をもとに、RTX 5060 Tiのモデル構成・性能・スペックを整理し、ミドルレンジGPUとしての位置づけを読み解いていきます。
MSIから複数のRTX 5060 Tiモデルがリーク
まず最初に注目されたのが、MSIによるRTX 5060 Tiの製品ラインナップ情報の流出です。
具体的には、16GBモデルを中心に、以下のようなシリーズが確認されています。
- GAMING TRIO(通常版/OC/WHITEなど)
- VENTUS 2X/3X(通常版/OC/PLUS)
- VANGUARD、INSPIRE、SHADOW などの新シリーズも登場予定
冷却設計も多様に展開か
これらのラインナップは、MSIが同じGPUコアを使っても異なる冷却性能やサイズ感、ビジュアルに最適化した複数のモデルを用意することを意味しています。
そのため、性能重視のユーザーから静音性や省スペースを重視するユーザーまで、幅広いニーズに対応した展開がなされることが予想されます。
Gigabyteも韓国RRAへ製品登録:登場は目前か?
一方で、Gigabyteも韓国の電波認証機関(RRA)にてRTX 5060 Tiの登録を済ませたことが確認されました。
このように複数のメーカーが動きを見せていることから、製品の正式発表と発売が近いことはほぼ確実と言えるでしょう。
さらに、同時期にAMDの「RX 9060 XT」も登録されたことから、ミドルレンジ帯でのNVIDIA vs AMDの競争が再び激化しそうな雰囲気も感じられます。
RTX 5060 Tiの仕様と性能:前世代比で最大14%の向上
続いて、最も関心が高いのはパフォーマンス面です。
RTX 5060 TiにはGB206-300 GPUが搭載され、以下のような主要仕様がリークされています:
- CUDAコア数:4,608基
- メモリ:8GBまたは16GBのGDDR7
- メモリバス幅:128ビット
- メモリ帯域幅:最大 448 GB/s
- 消費電力(TDP):180W
RTX 4060 Tiと比べてどれほど速くなるのか?
ベンチマーク情報によると、RTX 5060 TiはRTX 4060 Ti(16GB)と比較して最大14%の性能向上が確認されています。
この向上は、クロック周波数やアーキテクチャの最適化によるものであり、純粋なスペック強化というより、効率の改善による効果と見られています。
とはいえ、これによりフルHDやWQHD環境における安定した高リフレッシュレート表示がより現実的になると考えられ、ゲーマーにとっては大きなメリットです。
メモリは8GBと16GBの2バリエーション
今回のRTX 5060 Tiでは、8GBと16GBの2つのメモリ容量モデルが用意されることも判明しています。
これは前世代のRTX 4060 Ti(8GB/16GB)と同様ですが、今回は16GBモデルが先行して市場に出回る可能性もあり、よりハイエンドに近いミドル帯GPUとしての側面が強まりそうです。
特に、最新ゲームや生成AI関連の軽量ワークロードなどでは、VRAMが多いことの恩恵が明確に表れるケースも増えています。
したがって、用途に応じたモデル選びが今後ますます重要になるでしょう。
日本国内での価格と発売時期は?
現時点では、日本市場での正式な販売価格は明らかにされていません。
ただし、MSIやGigabyteの登録状況、ベンチマークデータの流出などから考えると、2025年4月中の発売が濃厚です。
なお、海外の報道では参考価格として:
- RTX 5060 Ti 8GB:$379
- RTX 5060 Ti 16GB:$429
と伝えられていますが、為替や流通コストの影響を考えると、日本国内での価格はこれよりやや高めになる可能性がある点には注意が必要です。
まとめ:RTX 5060 Tiは堅実なミドルレンジGPUの進化形
今回明らかになったRTX 5060 Tiの情報をまとめると、次のような特徴が見えてきます。
- MSIやGigabyteが複数モデルを用意しており、製品の選択肢が豊富
- 8GB/16GBの2種類のVRAMモデル
- 前世代比で最大14%の性能向上
- 消費電力は抑えられつつ、処理性能と帯域が向上
- 国内発売も4月中が有力
このように、RTX 5060 Tiは前世代モデルの特長を受け継ぎつつ、着実に性能を引き上げた進化型GPUと位置付けられるでしょう。
価格や入手性といった点は今後の発表を待つ必要がありますが、ミドルクラスGPU市場における有力な選択肢のひとつとして注目される存在になりそうです。
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