

2025年のGPU市場は序盤戦からAMDが躍進を見せています。この記事では具体的な市場データを踏まえ、AMDの優位性を分析し、第二ラウンドに突入する4月以降の動向についても詳しく解説します。
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AMDが序盤戦を優位に進められた理由
2024年末から2025年初頭にかけ、GPU市場におけるNVIDIAの戦略にはいくつかの問題点が浮上しました。特にGPUの供給不足や価格の高騰が続き、ユーザーからの不満が高まる中、AMDはこれを好機と捉えました。
NVIDIAの超高スペック製品は求められていない?
AMDは高性能ながらも価格を抑えた新GPU「RX 9070シリーズ」を市場投入し、消費者の期待に応えました。
また、NVIDIAがあまりにも高性能かつ高価格帯のGPUラインアップを重視しすぎた結果、ミドルクラスをターゲットにした製品が不足しました。これによって、多くのユーザーがAMDへと流れる結果となりました。消費者が求める性能と価格のバランスをうまく捉えたことが、AMDの序盤戦における成功の鍵でした。
実際のデータから見るAMDの好調ぶり
想定以上の日本市場でのシェア率
2025年の初頭にリリースされたRX 9070およびRX 9070 XTは市場投入直後から爆発的な人気を博し、初回出荷分は即完売状態となりました。特に日本国内では供給が追い付かず、一時的に品薄状態が続いています。
この結果を受け、AMDは日本市場において約45%という驚異的なシェアを達成しました。前年同期と比べ大幅にシェアを伸ばしたことが、AMDの勢いを物語っています。
NVIDIAメインストリームの発売延期も後押しする形に
一方、NVIDIAは期待されていたミドルクラスの新製品であるRTX 5060シリーズの投入を延期しました。これによりAMDが更に市場を独占するチャンスを得た形となりました。
第二ラウンドは4月から―NVIDIAの巻き返しと市場予測
転売嫌いのNVIDIAが戦略的にやっていたのなら大したもの
RTX50シリーズ発売前からNVIDIAの転売対策は噂になっていました。各製品をユーザーと紐づけようとしたという話も出るくらい嫌いなことがわかっています。もし、転売ヤー対策としてこの状況を作り出しているのならば少しは納得できます。(使いたくて買った人はたまったもんじゃないですけど)。
- 品薄にして高価格で販売するための理由付けをしたい
- のちに供給が間に合わせたときに価格を適正に戻して転売ヤーを成敗
- ROPユニット不足という出荷前に分かりそうなものが出ていた
- 初期ロットは危険と認識させ転売製品を買うリスクを増大させた
ちょっと無理やりな気もしますが、そうであれば少しは現状にも納得がいくような気もします。でなければ、NVIDIAの戦略はあまりにも負けに向きすぎています。
在庫が十分に確保できる4月以降が本番
GPU市場の勝負は4月以降、本格的な第二ラウンドを迎えます。NVIDIAはこれまでの反省を活かし、主力のミドルクラス製品であるRTX 5060 Ti(16GBと8GBモデル)を市場に投入する計画です。
一方、AMDもこれに対抗して4月以降にRX 9070シリーズの供給を大幅に強化し、品薄状態の解消を目指しています。AMDが供給の安定化に成功すれば、さらに市場シェアを伸ばす可能性があります。
第二ラウンドの注目ポイントは以下の通りです。
- NVIDIAのRTX 5060 Tiが、性能と価格のバランスで消費者の支持を得られるか
- AMDが在庫を安定させ、市場シェアを維持できるか
- NVIDIAの戦略変更が成功し、ミドルクラス重視への軌道修正が市場に受け入れられるか
AMDとNVIDIAの競争が一層激しくなり、市場全体として価格競争が進むことが予想されます。ユーザーにとっては製品選択の幅が広がる良好な市場環境が期待できるでしょう。
まとめ
序盤戦はAMDがNVIDIAを大きくリードしましたが、本格的な勝負はこれからです。特にRTX 5060 Tiの投入を機に、両社の激しい競争が予測されます。消費者にとって最も恩恵が大きい環境が整うか、注目が集まっています。
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